『世の人忘るな God Rest Ye Merry, Gentleman』
有名なクリスマスの讃美歌からいっしょに学んでいきましょう。
学生時代からとても好きな映画があり、その中でもこの讃美歌が使われている。
日本語のタイトルは、世の人忘るなとついている。
何を世の人忘るな なのか?
直訳すると次のようになる:
God rest you merry, Gentlemen
神様はあなた方を喜びに預からせる
Let nothing you dismay,
あなた方をうろたえさせることは何もない、
For Jesus Christ our Savior was born upon this day
イエス・キリスト、わたしたちの救い主が今日お生まれになったのだから。
To save us all from Satan’s power when we were gone astray:
わたしたちが迷うとき、悪の力からすべての者を救ってくださるために
O tiding of comfort and joy,
慰めと喜びの訪れの時
Comfort and joy
慰めと喜び
O tiding of comfort and joy,
慰めと喜びの訪れの時
This holy tide of Christmas
このクリスマスの聖なるときに
All other doth deface:
その他のものは影をひそめる
まず、英語だと忘れるなという歌詞は全くないことに驚く。
神様は、喜びを与えられるというのが一番の主題。
慰めと喜びを与えられる。
うろたえさせることはなにもない。
1500-1600年代から歌われ、整ったのは1700年代のイギリス。
チャールズディケンズのお話にも出てくる。
この18世紀は、産業革命の真っただ中。
暖かい生活から、冷たい慌ただしい時代へ。
そこでうろたえなくていいというメッセージ。
ルカによる福音書2:8-11
天使たちは、羊飼いたちに同じメッセージをした。
「恐れることはない。」
ユダヤ人たちもまた、混沌とした不安な時代を生きていた。
聖書は2000年変わっていない。
「皆さんに大きな喜びが与えられますよ。」
喜びと慰め、これが聖書のメッセージ
歌詞にもある「救い」
どのような意味があるのか?
日本語では宗教的な響きがある。
しかし、saveは助け出される、助けるという一般的な言葉でもある。
「救い」「助け」がもたらされるには?
わたしとイエスとの出会いは、18歳、大学1年生だった。
出席番号の隣の人がクリスチャンだった。
田舎から出てきたばかり。スポーツに打ち込んできた人生。
せっかく東京にきたから、人生を充実させたいと思っていた。
聖書を初めて読んだとき、イエスの一貫とした生き方に素晴らしいと思った。
しかし、自分がそのように生きたいとは思わなかった。
だから、それはイエス・キリストとのほんとうの出会いではなかった。
自分の人生は自分でなんとかなる。
なんとかするとしか思っていなかった。
プライドが高かった。
しかし、強くあろうとするために、影でいろいろごまかしていることがあった。
聖書を学んでいるとき、なぜかそれはしちゃいけないと思って、本当の自分に向き合うことになった。
聖書で罪、弱さといわれているもの。
そのことができたとき、初めてキリストの愛の重要性を知った。
それがイエス・キリストとの本当の出会いだった。
今年はロシアとウクライナの戦争がはじまった。
いまも世界中で、わたしたちも影響を受けている。
自分では解決できないことが世の中に現実として溢れている。
では悲観的になればいいのか?それとも強がって現実を見なければいいのか?
そうではない。
救いは、わたしたちの現実を見ることからはじまる。
わたしたちにはうろたえさせる現実がある。
わたしたちには解決する力がない。
そのことを認めた時、わたしたちは救い主が必要と認めることができる。
救い主の誕生と訪れのほんとうの喜びを知ることができる。
2000年前からそのメッセージは変わらない。
今日、イエスが救い主であなたを喜びで預からせたい!と願っておられることを深めたい。
5番の歌詞
「今、主を賛美して歌おう
全ての者はここに集い
真実の愛と兄弟愛をもって
互いに抱擁を交わす
このクリスマスの聖なるときに
その他のものは影をひそめる」
ルカ2:13-14
すべての人がこぞって主を賛美する
クリスマスはすべての者がつながれる平和をもたらす
皆さんの人生には本当の平和がありますか?
このことを考えたとき、大好きな話がある。
それはクリスマス休戦のこと。
第一次世界大戦。
1914年のクリスマス。イギリス軍とドイツ軍は休戦した。
お互いの塹壕から武器を置いて歩み寄り、話し、お互いの国の讃美歌を歌い合った。
プレゼント交換をしたり、サッカーをした。
このことで戦争が終わったわけではない。
しかし、敵同士が歩み寄る瞬間があった。
だれかが勇気をもって、その一歩を踏み出した。
だれかが先に手を差し出した。
戦争の中でこのことはとても小さかったかもしれない。
しかし、クリスマスは誰にとっても喜びだから、愛と勇気を持った。
クリスマスだから平和なのではない。
一人ひとりが信じてキリストの真実を見る時、
その愛を受け入れた時、そこにクリスマスの平和が実現する。
この現代も、平和が必要。
「平和」の言葉そのものが失われている。
「調和しましょう。」
「一致しましょう。」
「多様性を受け入れましょう。」
そういったものができていないからこそ、言われるこれらの言葉。
本当の心をみたときに、そういったものがないからこそ、求められていると認めよう。
聖書からの本当の愛を知り、ようやく平和が作り出せる。
クリスマスのほんとうの喜びは、喜びと慰めを与える。
うろたえなくていい。
わたしたちがキリストの愛、聖書のメッセージに耳を傾け、受け入れた時、
ほんとうの平和を作り出すことができる。