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日曜礼拝説教 2017/11/26「まっすぐな道を」服部圭助

tcc 2017年11月26日     Comment Closed    

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三年半の福岡でのミッションを終え、皆さまの前でお話しできることは光栄です。

皆さまの祈りや励まし、サポートを心から感謝しています。福岡では第一次ミッションチームのメンバーである宮川夫妻、森夫妻が参加して福岡キリストの教会20周年記念礼拝を今日行っています。

彼らの働きがあってこそ今の福岡の教会があることは感謝です。

 

私達と同時期にボストンで親しくしていた友人がこんなことを話していました「一度でも日本を外から見ることがどれほどその人の人生観に影響するか、日本の長所や短所がよくわかり、それがその人の成長につながる」と。

わたしたちも東京を離れて福岡で三年半の間に東京の教会では経験してこなかった、楽しさや苦しさを体験しました。

東京では当然のようにできた多くの兄弟姉妹の交わりや霊的な学びが少人数の福岡ではなかなかできません。

一方、東京では考えられないような日常生活に密着した深くお互いの人生に関わる関係をもてたことは幸いでした。

 

私達に与えられたミッションは福岡教会の土台をしっかりと築く、そのためには教会が一つになることでした。

またその基盤となる夫婦の一致に心を砕きました。

夫婦で地域の人々の模範になることが何よりも福音を知らせることだと思ったからです。
誰が来ても礼拝を楽しんでいただけるように、礼拝の準備、子どものクラスの段取り、礼拝後の昼食作りなどに心を注ぎました。

日曜日が終わるとほっとしたものです。

 

しかし、何よりも励まされたのは福岡に来て下さるクリスチャンの皆さんとの出会いでした。

東京では当然のようにいろいろな人から学び、交わりすることができますが、地方教会ではそれは特別なことです。

通常のメンバー以外の方が来られるとその日の礼拝の雰囲気が一変します。

私たちが福岡に滞在中、時間とお金を犠牲して訪問してくださった皆さんにこの場をお借りして、改めて感謝をお伝えいたします。

今日は、ヘブライ書から御言葉を味わいたいと思います。

 

ヘブライ12:12―17

 

ヘブライ12章で人生をマラソンに例えていますが、このマラソンは人と争って勝ち負けを決める競争ではなく、最後まで走り通して完走する競走です。

今起きている厳しい試練がいつ終わるか分からないので、心が元気を失い、疲れ果ててしまうことがあります。

しかし、著者は12:2-3節でイエスから目を離さないで走りなさいと励ましています。

ヘブライ書は厳しい試練を受けているヘブライ人に向けて書かれていますから、彼らには励ましが必要だったことがわかります。

 

12節で再び1節にある競走に話が戻ります。

まっすぐな道はバリアフリーで歩きやすい道です。

主に仕える手が萎え、ひざが衰え、歩くのに辛いときにも、神様を信頼して、しっかりと目を神様に向けて目をそらさないことです。

そうすれば、体全体に力がみなぎってきます。

 

14-16節でどのように歩めばいいか、具体的に教えています。
神がせっかく、イスラエルの民を選び、愛して聖別したにもかかわらず、昔の古い生き方に戻ろうとする人に警告しています。

もっともやっかいな障害は外側にあるのではなく、心の内にある苦い根です。

苦しみや辛いことを味わうとき、その苦しさが苦々しさに繋がったらたいへんなことです。

そんなとき、自分を弁護して他人を裁いていないか、人のせいにしていないか、弱い立場の人に当たり散らしていないか、自分に問いてみましょう。

 

私達は子育てが終わってから30年以上も経っています。

当時の私は子育てを妻に任せきりにし、言うことを聞かないと子どもたちを怒るだけでした。

ですから福岡にいて教会へ来る子どもたちの躾がなっていないのは親がきちんと叱らないからだと思っていました。

何で親は子どもたちに食事の前に手を洗うように注意しないのか、家の中で走り回ったり、裸足でベランダを歩き回ったり、食べながら歩き回ったり、と躾がまったくなされていないと決めつけ、最初、私の心は苦々しい気持ちで一杯でした。

個人的に親と話すときもそのことを話題にしましたが、一向に改善されません。

妻からも子どもたちを見る目が怖いと指摘されました。そんな中、わたしは悔い改めに導かれました。

子どもたちも教会の家族です。だから、言葉で言うだけではなく、彼らと一緒に手を洗う、礼拝の時間だけは静かにしてもらうが、終わったら一緒に遊ぶ、笑顔で彼らを見守ることでした。

それによって子どもたちから信頼を少しでも勝ち取ることができたように思います。

人を非難することは簡単ですが、それだけでは相手は変わらないことを学びました。

私自身、悔い改めによってまっすぐな道に踏み出すことができました。

次に、良い収穫を得るには畑を良く耕さなくてはなりません。雑草の根を取り除く必要があります。

 

Iコリント3:9には私たちは神の協力者であり、あなたがたは神の畑、神の建物です。と書かれています。

イエスを信じる前は悪魔の畑であった者が、イエスを信じることによって神の畑に作り変えられました。

しかし、もうこれで安心、後はきれいな花が咲くのを待つばかりと思ってはなりません。

わたしたちの畑に毒麦を蒔く者がしばしば現れます。

また、わたしたちの中には依然として古い生き方の苦い根が残っていて、いつそれから機会を得て芽を出すか分かりません。

環境が整えば生命力の強い雑草はすぐにはびこってきます。

他人に対する、怒り、ねたみ、そねみは深く根を下ろしていて、すぐに態度や表情、行動に現われます。

そうなると家庭や会社や学校、地域社会、教会などの人間関係がぎくしゃくしてしまいます。その原因が自分にあることに気がつかず、あの人、この人のせいにしている間は勝利がありません。

私達が一番心を砕いたのは夫婦の一致でした。

礼拝の後、その日学んだことについて話し合う時間を持ちましたが、その中で、私は「言われていることはよく分かるが、自分がこんなに苦しんでいるのに相手は理解してくれない」と相手を非難するコメントが多かったように思います。

人に共感することの難しさを感じました。

問題について人にアドバイスはできますが、それ以上私達ではどうすることもできません。

彼らも互いに受け入れる、赦し合うことができれば解決すると思っているのですが、いざとなると苦い根が頭を持ち上げます。

どうすればいいか、それには主の前に自分のありのままの姿を出して、共に祈って赦しを願うしかありません。

神はわたしたちの罪を思い出さないと言われているのに、わたしたちは他人から傷つけらたことを忘れることができません。

人から受けた恵みを左のページに、人から傷つけられたことを右のページに書きなさいと言われたら、傷つけられたページはすぐに埋まることに気がつくでしょう。

この教会を創立したガガーナス牧師の奥さん、アイリーンさんは辛い時、苦しい時、神様から受けた恵みを一つひとつ書き出しなさいとアドバイスしていました。

神はわたしたちの莫大な負債を代わって支払ってくださったのに、わたしたちは他人のほんの少しの借金も返せと迫ります。(マタイ18:21-35)このたとえを分かり易くすると、

何と神から60万円の借金を免除されたのにたった1円を貸した友人から取り立てようとしてしまうということです。

人を赦すことは簡単なことではありません。

もっとも難しいことかもしれません。できないから神様は「祈りなさい」と言われています。

 

聖書を開かなくて結構です。

ローマ12:17-19では
だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。」と書かれています。

心に苦々しさがあると、すぐにやり返したいと思いますが、なすべきことは復讐ではなく、平和を保つことです。

相手を赦すには自分の方から相手に近づかなければなりません。

相手の心が変わったら赦しますと思っていたら、絶対に赦し合うことはできません。それは真っすぐな道ではありません。

 

へブル12:14‐16で苦い根の例としてエサウをあげています。
女性の方に結婚相手としてエサウとヤコブのどちらを選ぶかと尋ねたら、圧倒的にエサウかもしれません。

エサウは男らしく、さっぱりとした性格です、ヤコブはどちらか言えば、マザコンで計算高い性格のように思われます。

しかし、エサウは霊的なことに関心がありません。

その日を肉的に満足して楽しめばそれでいいと思っています。

自分の空腹を満たすことの方が長子の権利よりも大事だと思っています。

それは彼の結婚関係にも表れます。

創世記26:34-35では、
エサウは四十歳になって、ヘテ人ベエリの娘エフディテとヘテ人エロンの娘バセマテとを妻にめとった。彼女たちはイサクとリベカにとって悩みの種となった。とあります。

エサウにとって、結婚は自分の好み、都合、生活のためだけ、神の栄光を表すことにまったく関心がありません。

俗悪さ、不品行も苦い根の一つです。
茨の地に落ちた種は実を結ぶことはありません。

この世の富に惑わされると芽が出ることはありません。

そのためにどうすればいいのでしょうか。

 

ヘブライ12:15節には、「そのためには、あなたがたはよく監督して、だれも神の恵みから落ちる者がないように、また、苦い根が芽を出して悩ましたり、これによって多くの人が汚されたりすることのないように」と書かれています。

マラソン選手の監督、サッカーや野球の監督、彼らは選手の状態やコンディション、弱点や優れた点をよく把握しています。

教会であれば牧師が監督者です。

彼らは不品行や俗悪の者が出ないように見守っています。

しかし、一番大切なのは一人ひとりが自分自身を監督しなければなりません。

自分の人生を監督するのは何よりも自分自身です。

だれの責任でもない、すべて自分の責任です。

自分の心の状態を精査するためには毎日、神の言葉を学ぶことです。

家の手入れや車のメンテナンスもそうですが、日ごろからよくそのものを見ていれば、どこに問題があるのかすぐにわかります。

心のメンテナンスも同じです。

うまくいかないとすぐに人のせいにしてしまうわたしたちですが、アドバイスは受けても、行動するのは自分です。

ですから、その行動の結果は自分で責任を取らなければなりません。

それこそが真っすぐな道を歩くことです。

 

前にも話したように福岡では説教が終わった後、そこで学んだことをみんなで分かち合う時間をとりました。

学んだ御言葉が自分の心に刺さっているか、学んだことを生活にどう適用していくのか、話し合いました。

聖句を学んでも素通りしてしまえば、何の役にも立ちません。

ゴルフの解説書をいくら読んでも実際に練習しなければゴルフはうまくなりません。

み言葉も同じです、最初はなかなかうまくいかないかもしれませんが、正しい方法で実践していれば必ず自然にできるように身に付きます。

まず、自分から進んで行うことです。

そうすることで真っすぐな道を見出せます。

わたしたちは福岡で地域の人と知り合うために生涯教育のクラスに参加したり、福岡市が主催する海外から招いた小学生をお世話するボランティア活動を行ったり、衣食住、子育てなどを学ぶ地域のグループで多くのことを学びました。

さまざまな機会を捕らえて自発的に行動できるように神様が導いてくれたことは感謝です。

一つ行動を起こせば、その輪はだんだん大きく広がっていきます。

四月に福岡に引っ越した木島涼子さんもそのグループに参加して、よい友達関係を築いています。その内の一人が今聖書の学びをしています。

主にある生き方は整えられた道の中ですべて自発的に行動するべきです。

苦い根があるなら主の前に正直に出して、主にある勝利を求めて真っ直ぐな道を最後まで走りましょう。

あの時の決断が今の自分の姿であり、今日の決断が明日の自分を造ります。

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