『励ましで、立ち上がろう』
スライドはこちらから→20200809 ペトロシリーズ1 励ましで立ち上がろう
今年、使徒言行録、マルコによる福音書を学んできた。
その中で中心的な役割を果たしていたのは、使徒ペトロ。
初代教会を建てた人物、使徒言行録の前半主人公、イエスの一番弟子。
マルコによる福音書は、マルコがペトロの言葉を記載したものと言われている。
今までのまとめとして、ペトロの手紙を学びたい。
ペトロの手紙
・著者:使徒ペトロ、教会を建てたイエスの一番弟子
宛先:小アジア地域(現在のトルコ)の弟子たち
→合同書簡、手紙はいくつかの教会を巡回していた。
・目的:散らばって難しい状況にあった弟子たちを「励ます」ため
ここでの励ましは、受けた相手がハッピーになることではない。
読んだ人々を勇気を持って立ち上がらせるために書いた。
ポイント1:救いの喜びに預かる
1ペトロ1:3-9
「わたしたちの主イエス・キリストの父である神が、ほめたたえられますように。
神は豊かな憐れみにより、わたしたちを新たに生まれさせ、
死者の中からのイエス・キリストの復活によって、生き生きとした希望を与え、
また、あなたがたのために天に蓄えられている、朽ちず、汚れず、しぼまない財産を受け継ぐ者としてくださいました。
あなたがたは、終わりの時に現されるように準備されている救いを受けるために、神の力により、信仰によって守られています。
それゆえ、あなたがたは、心から喜んでいるのです。今しばらくの間、いろいろな試練に悩まねばならないかもしれませんが、
あなたがたの信仰は、その試練によって本物と証明され、
火で精錬されながらも朽ちるほかない金よりはるかに尊くて、イエス・キリストが現れるときには、
称賛と光栄と誉れとをもたらすのです。
あなたがたは、キリストを見たことがないのに愛し、今見なくても信じており、
言葉では言い尽くせないすばらしい喜びに満ちあふれています。
それは、あなたがたが信仰の実りとして魂の救いを受けているからです。」
最初の部分だけでも励まされる。
ペトロからの神様への賛美、祝福。
私たちには将来の希望、救いの約束が与えられている。
文章は喜びに溢れている。
言葉で表現できないものを、無理矢理表現しようとしているぐらい。
ペトロからの言葉に心動かされる。
彼はイエスを一番近くで見ている。
イエスとの深い関係から喜んでいる。
もちろん、難しい状況に直面している弟子たちを励ましたい。
将来の約束があることを伝えたい。
先週まで学んでいたマルコによる福音書を考えると、深くなる。
ペトロが最初に登場する場面は、彼が漁師をやめてイエスに従う場面。
漁師、大変な仕事。そのために準備したもの、学んだこともあったが全てを捨ててイエスに従った。
ペトロが一番最後に登場するのは、イエスを裏切り三度目にイエスを「知らない」と言う場面。
どんなに失敗、罪を犯してもイエスは変わらない、何度でもチャンスを与えてくれる。
ペトロはその確信をイエスから貰っている。
そのような思いから、励ましが出た。
ペトロはどのように表現している?
3節:「生き生きとした希望」 A living hope
先日、三女の5歳の誕生日だった。
幼稚園に同じ誕生日の男の子がいるが、彼は二週間前から誕生日のカウントダウンをしていた。
「怪獣のぬいぐるみを買って貰うんだ」と、彼の希望はリアルだった。
4節:「朽ちず、汚れず、しぼまない財産を受け継ぐ」 An inheritance
救いを受けることは、豊かな財産を受け取るようなもの。
老後資金、いくら必要か社会問題になっている。
今日、あなたには十分な相続する資産がありますと言われたらどう思いますか?
安心すると思う。
そして将来が安定すると、現状も安定する。
生き生きとした希望があること、豊かな財産を受け取っていることは、自分がどんな状況であれ真実。
目の前の状況がどうあれ変わらない。
過去は大切、現在も大切。
そして、聖書は未来を見るように促している。
将来の希望が書かれている。
今日、私たちはペトロの希望を受け取れていますか?
6節:心から喜んでいます
8節:喜びに満ちあふれています
このこと、「喜び踊る」という表現をする聖書もある。
1989年のNBAプレーオフでマイケルジョーダンが「The Shot」と語り継がれるシュートを決めた。
このゴールで、大切な試合で最後の最後で逆転勝利を収めた。
彼やチームメイトは喜び踊った。
私たちの人生も、この喜び踊れるもの。
1世紀の教会は何度も迫害され、危機に陥っている。
弟子として、何十年も歩んだ使徒ペトロが力強く語ってくれた。
救いの喜びは全てに勝る。
神様の将来の約束に預かる。
どんなことがあってもジャンプできる。
神様の恵み、約束が足りないわけではない。
神様が与えてくださっている見方を変える必要がある。
もっともっと自分の人生を振り返って、神様が与えてくださっているものを思い出しましょう。
そして喜び踊りましょう。
喜びに預かり続けるために、もう一つのポイントを深めましょう。
5節:信仰によって守られています
9節:信仰の実りとして魂の救いを受けている
信仰をより強くする、増していくためには?
ポイント2:信仰は試されてなんぼ
成長するためには、試されないといけない。
試されて、本当の価値がわかる。
1ペトロ1:6-7
ペトロ、励まし上手。
今しばらくは悩まないといけないが、難しい状況はチャンス。
1世紀の弟子たちが直面していた状況により、彼らの信仰は試練によって試される。
私たちも試される、テストされる場面がある。
この意味を確認する必要がある。
自分の信仰を守る。それは大切。
でも、守り固めてしまってどこにも触れないこともある。
信仰が安置されてしまう。
この言葉の背景を考えてみる。
火で精錬される(Refined by Fire)
灰吹法という方法で、不純物を取り除くために火で炙られる。
精錬されることは、守り固められて触れられないとは逆。
金を一度鉛などに溶けこまし、抽出する。それと同じ過程を私たちも通らないといけない。
ペトロが言うのはそのことによって、喜びに預かり続けることができると言うこと。
試されないといけない。
信仰をテストされないといけない。
長女の小学校時代の同級生の親の会、「パパ友の会」というグループがある。
6年間、LINEグループでやりとりしたり、直接会ったりしている。
会うたびに、毎回私の信仰に疑問をぶつけるパパがいる。
責めるのではなく、質問してくれる。
6年間、会うたびにこのトピックに一回は入る。
正直にいうと、毎回試されるのは大変。
でもそれにより、自分の信仰は何か、どう見えるかがわかる。吟味させられる。
その闘いにより私たちは価値あるものとされている。
何度も検証されて、証明される。
私たちの教会の信仰、もっとテストされると神様の栄光を表せると思う。
この難しいコロナ禍の中でも、神様を信じられず行き詰まっている人に勇気を持って信仰を伝えていく。
自分の深い部分にある弱さを認めて、助けを求めることによって証明される。
このコロナ禍の中、神様を伝え続けることで信仰を価値あるものに出来る。
今日の説教タイトルは、「励ましで、立ち上がろう」でした。
将来の約束に目を向けましょう。
試されて、価値あるものとされましょう。