『神様のコミュニティ』
ロゼトの奇跡
1950年代アメリカ。
当時のアメリカの65歳以下の死亡原因の一位は心臓発作。
アメリカ北東部に人口2000人弱のイタリア系移民のロゼトという小さな町があった。
その町の55歳以下の心臓発作で亡くなる人は一人もいない。
65歳以上になっても、アメリカ国の平均の約半分。
そればかりではない。
病気の死亡率自体が、とても低く、「ロゼトの奇跡」と呼ばれた。
何年もかけて、このことについて、ありとあらゆる調査がされた。
結論は、「コミュニティ」だった。
家族の強いつながり、家々に訪問する文化、通りですぐにおしゃべり、豊富な近所付き合いがあった。
当時のロゼトの町には、コミュニティの力があった。
先日の研修会で、教会のビジョンの3本柱を提示しました。
・神様が共におられる
・コミュニティ
・ミッション
今回は「神様のコミュニティ」について話していきたいと思います。
<エフェソ4:16>
16キリストにより、体全体は、あらゆる節々が補い合うことによってしっかり組み合わされ、結び合わされて、おのおのの部分は分に応じて働いて体を成長させ、自ら愛によって造り上げられてゆくのです。
聖書は、私たち教会を体という美しいたとえで表現しました。
個人的な神様との関係は重要です。
同時に、コミュニティを理解、味わわなければ、聖書のメッセージを味わうことはできない。
<ヨハネ13:34>
34あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
コミュニティは、イエスの命令で、もっとも大切な掟の一つです。
ポイント1:多世代のコミュニティ Multigenerational Community
<1テモテ5:1-2>
1老人を叱ってはなりません。むしろ、自分の父親と思って諭しなさい。若い男は兄弟と思い、 2年老いた婦人は母親と思い、若い女性には常に清らかな心で姉妹と思って諭しなさい。
パウロは、若い伝道者のテモテに対して、教会の様々な世代に対して、どのように接するのか、具体的に示しました。
コミュニティは多世代でした。
多世代のコミュニティ:多世代とは少なくて3世代が必要。
・自分と同世代の仲間との関係
・上の成熟している世代
・下の世代との関わり
興味深いのは、「ロゼトの奇跡」のロゼトでの最も多い家族の形態は、3世代が同居しているカタチ。
教会を見れば、多世代の必要性は明らかです。
上の世代の人から、たくさん受け止めてもらって、理解してもらって、信じてもらって、助けられてきたのではないでしょうか。
下の世代から、エネルギーをもらっているのではないでしょうか。
健全なコミュニティは「多世代」です。
具体的に・・
・礼拝の時間:笑顔で、積極的に声を掛け合いましょう。
・意図的に世代超えた集まりを企画しましょう。
ポイント2:2人または3人のコミュニティ
<マタイ18:19-20>
19また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。 20二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。
2人の人が心ひとつにして求められるなら、祈りに応えてくださる。
2人または3人が集まる所にイエスがいてくれるという約束を、イエスはして下さった。
特に重要な決断が起こる時に、2人または3人という表現が使われました。
“互いに” one another ⇨ 新約聖書に56箇所あると言われている。
例)愛し合う、優れた者と思う、心一つに、裁き合わない、相手を受け入れる、戒め合う 、仕える、注意し合う、挑み合ったり/ねたみ合ったりしない、忍耐する、親切にする、憐れみの心で接する、赦し合う、うそをつかない、忍び合う、教え合う、諭し合う、励まし合う、相手を造り上げる、平和で過ごす、善を行う、悪口を言わない、不平を言わない、罪を告白し合う、謙虚になる、交わりを持つ、など。
どのように思いますか。
このことを、誠実に、関係性の中で実現するためには、大きな単位ではできないです。
小さな単位でのコミュニティで実践されることが想定されているのではないでしょうか。
ある研究結果として、強力な絆を作るのは、2者間の関係。
つながりは、2者間で強く構成される。
母親や父親との関係、そして神様との強い絆。
まさに、2-3人で集まるところに、聖書的なことを一番学べる、神様を味わうことができるのではないでしょうか。
個人 ⇨ お互い ⇨ 小グループ ⇨ ミニストリー ⇨ 教会全体
個人の神様との関係
2-3人のコミュニティ
これから教会として、多世代の交わりを重視し、最小単位で、聖書に生きる、生きた神様を実際に味わっていきたいです。
どのようなグループになることが必要か。
<1ヨハネ4:11-12>
11愛する者たち、神がこのようにわたしたちを愛されたのですから、わたしたちも互いに愛し合うべきです。 12いまだかつて神を見た者はいません。わたしたちが互いに愛し合うならば、神はわたしたちの内にとどまってくださり、神の愛がわたしたちの内で全うされているのです。
1)弱者と強者は共にあり、相互に関わり合っている
2)弱さへの恵みを示す
3)神様の臨在を経験し合って、神様の健全さを味わう
教会はこの世の中で、そして将来の天国の希望も含めて、本当の居場所を提供できる、唯一無二の場所です。
神様のコミュニティは、どんな人でも受け入れられ、愛と平和が与えられ、どんな人でも活躍できる場です。
ぜひ神様の望むコミュニティを造り上げていきましょう。
多世代で、最小単位で、健全で、生きた神様を現していきましょう。